あまりかぜです。
『エヴァンゲリオン』の庵野秀明によって蘇った昭和のヒーローを見てきました。
です。
☆: 是非とも劇場へ。傑作
◎: できれば大画面で
◯: 映画ファンなら見る価値あり
△:無理して見なくてもヨシ
■感想
映画好きから見るとかなり物足りない作品でした。ただ、昭和のライダーファンなら見ておいて損はないです。仲間内であーだこーだと言い合えるのは楽しいです。
もっとケレン味あふれるヒーローアクション物に仕上げても良かったはずですが、不必要に大人向け(風)のドラマになっていました。
初代ライダーのリメイクは何作も作られているので、監督庵野秀明がどうオリジナリティを出すのかを見たかったのですが、暗くどこか既視感のある展開。
主人公の本郷猛からして、頭脳明晰、スポーツ万能なのに人付き合いが苦手で無職とはどういうこと?人付き合いしないですむ職業だってあるでしょうに。池松壮亮演じる本郷猛像には最後まで馴染めませんでした。
柄本佑の一文字隼人は想像よりも遥かにキャラが出来上がっていて、これはありです。ラストに新1号ライダーのコスチュームを纏って疾走するシーンはニクい。
よくわからないのが、ずっと本郷を引っ張り回す役どころの緑川ルリ子という存在です。バイクから投げ出されて傷一つなかったので、てっきり最後はオーグに変身するのかと思いましたが違いました。
緑川博士を補佐する役割として人工的に作られという説明も、もう少し上手にしないとだめでしょう。キャラに自ら説明させるのは愚の骨頂です。どうしてショッカーを裏切ることになったのかが、何となくふんわりした理由なのです。何度も「大丈夫」と言ってますが、本当に大丈夫なのかは本人の言葉だけではわかりはしない。
庵野監督のヒーロー映画に人間味の深いドラマを要求するのは無理なのでしょうか。
女優陣は総じてちょっと芝居下手に感じました。長澤まさみでさえ下手くそに見えるのは、演出のせいかもしれません。
とはいえ『仮面ライダー』に対するこだわりは濃密かつ綿密で、特典のライダーカードも裏側は劣化したようにわざわざ茶色みがかっていたり。見返す度に新たな発見があると思います。
そこまでこだわるならCGの映像はもっと重量感をだして欲しかった。なんか20年近く前の実写版『キューティーハニー』と同じ匂い。CG感丸出しのスピード重視の動きは、役者の動きを極力抑えた演技とまるでなじんでおらず、残念です。
根本的にお金をかけるところを間違っている気がします。
エンドロールの最後に流れるのは子門真人の『かえってくるライダー』。続編の意図でもあるのかな。
第一幕となるクモオーグとの戦いが配信されてます。TVシリーズの第1話に相当する物語。戦闘員との格闘シーンはかなり満足いく出来で、つかみとしては十分面白いものなってます。これだけでいいよ。
「<特別放送>映画『 #シン・仮面ライダー』幕前/第1幕 クモオーグ編」ご視聴有難うございました。
— 『シン・仮面ライダー』【公式】 (@Shin_KR) 2023年3月28日
なお、見逃し配信で4/16(日)迄ご覧頂けます。
TVerhttps://t.co/Xek0NBWZl2
MBS動画イズムhttps://t.co/QLO8CYoYX5
次は劇場でぜひご覧いただければ幸いです。
御期待ください。 pic.twitter.com/l43FaGy91y
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