あまりかぜです。
昨年大ヒットしたアニメ作品の一本。評価も高く、多くの賞を受賞しました。
遅ればせながら鑑賞しました。
感想は基本的にネタバレです。
■オススメ度
◎ です。
☆: 是非とも劇場へ。傑作
◎: できれば大画面で
◯: 映画ファンなら見る価値あり
△: 無理して見なくてもヨシ
■感想
58分という短い作品のためか、劇場公開時は1,700円均一という限定公開のような料金設定になっていました。制作にはAmazon MGMが関わっており、配信メインでそもそも興収は期待されていなかったのかもしれません。
成功の理由の7,8割は、間違いなく原作の力でしょう。
ストーリーは藤本タツキの原作そのまま。原作公開時(2021年)「藤本タツキは天才だ」という評判がネット中に溢れていたのを覚えています。
クリエイターを目指す者なら誰もがぶつかる壁--自分より上手い人たちへの羨望と絶望、友情、そしてそこからの再生を、皆が称賛しのです。それらはアニメでブラッシュアップされても、決して損なわれることなく、響いてきます。
もし、本作が原作のないオリジナル作品だったなら、大傑作と呼んでも過言ではないでしょう。
ストーリーは藤本タツキの原作そのまま。原作公開時(2021年)「藤本タツキは天才だ」という評判がネット中に溢れていたのを覚えています。
クリエイターを目指す者なら誰もがぶつかる壁--自分より上手い人たちへの羨望と絶望、友情、そしてそこからの再生を、皆が称賛しのです。それらはアニメでブラッシュアップされても、決して損なわれることなく、響いてきます。
もし、本作が原作のないオリジナル作品だったなら、大傑作と呼んでも過言ではないでしょう。
とはいえ、本作の大きな魅力はストーリーだけではありません。手描きへのこだわりが特徴です。
エンドロールで並ぶ「原動画」「彩色」「背景」の多くの名を見て、セルアニメの時代に戻ったかのような錯覚を覚えました。
エンドロールで並ぶ「原動画」「彩色」「背景」の多くの名を見て、セルアニメの時代に戻ったかのような錯覚を覚えました。
CGによる動画補完はほとんどないと思います。少し前の片田舎の背景描写も、作品の雰囲気を引き立ててますね。
特に印象に残ったのは、藤野が京本の家から帰る際にスキップしながら見せる表情の変化です。
特に印象に残ったのは、藤野が京本の家から帰る際にスキップしながら見せる表情の変化です。
彼女が小学生であることさえ忘れてしまうほどの、アニメでしか表現できない名シーンでした。
丁寧な演出も光ります。扉の向こうで京本が描いた4コマ漫画のタイトルをわざわざ1カット挿入したり、原作で1枚の絵だったラストも、窓外の変化だけで見せる長回しに変えられています。
「じゃあ藤野ちゃんはなんで描いているの?」その問いに、藤野は答えていません。
そこに読ませたい人がいたからか、答えを見つけるために描いているのか。
京本がいなくなっても、今度は藤野が京本の背中を追って作品を生み出していくに違いありません。
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